今日は、映画『恋に至る病』公開×新刊『病に至る恋』の同時タイミングまとめ。
映画化メモ(時点)
- 公開:2025/10/24(金)全国公開
- W主演:長尾謙杜(宮嶺 望)× 山田杏奈(寄河 景)
- 監督:廣木隆一/脚本:加藤正人・加藤結子/主題歌:Saucy Dog「奇跡を待ってたって」
- 配給:アスミック・エース/区分:PG12
- 公式サイト:映画『恋に至る病』
小説あらすじ
恋に至る病
恋人の寄河景が、150人超の犠牲者を出す自殺教唆ゲーム「青い蝶」の主催者として疑われる状況に直面した幼なじみの宮嶺望。二人の出会いと最初の“事件”までを時系列でたどり直し、言葉と行動の食い違い、周囲の証言のズレを検証していく。「僕だけは君の味方」という誓いが試される過程を、回想と現在進行で積み上げる心理サスペンス。信頼がいつ不信に反転するかに読点が置かれる構成。
病に至る恋(新刊)
タイトルを反転させた新作。『恋に至る病』の前日譚・側面・ifを束ねた短編集。
- 「病巣の繭」:幼少期の景に焦点。価値観の芽生えと偏りを追う前史
- 「病に至る恋」:ゲーム「青い蝶」に囚われた少年少女の側から見た連鎖
- 「どこにでもある一日の話」:景と宮嶺のデートを切り取る日常の断面
- 「バタフライエフェクト・シンドローム」:もしの選択が運命をずらす仮想譚
原作の出来事に別角度の光を当て、動機や境界の見え方を更新する構成。単体読書には不向き、併読で主題の輪郭が濃くなる。
深掘り
- 視点のブレが生む緊張
語り手の見ている“事実”が一致しない。証言/行動/時刻のズレが静かに積み上がる。 - 関係の“線引き”がテーマ
好意・配慮・管理。どこまでが支えで、どこからが侵入か——読者の判断軸が試される。 - 映像と小説のスイッチ
映画は表情と間、小説は記憶の順番で攻める。二つを続けて触れると、同じ出来事の見え方が変わる。
各編ミニガイド(読む順・動線)
- 時間がない:映画→原作要点拾い(本記事のあらすじ→作品ページへ)
- 腰を据える:原作→新刊→映画
- 重さ控えめで入口だけ:新刊の第1章サンプル→映画の予告→原作へ
新刊の感想
前作で心に残った登場人物たちの“見えなかった時間”に、そっと光を当ててくれる一冊でした。小さな出来事やもしもの枝分かれが積み重なるたびに、人物の輪郭がやわらかく立ち上がってきます。誰かのさりげない言葉、ほんの少しの勇気不足、そのどれもが未来のかたちを変えてしまうかもしれないという感覚が、とてもリアルに伝わってきました。
読後は、愛情と執着の境い目をあらためて考え直すような気持ちになります。前作で胸に刺さった痛みが、ここでは別の温度でじわりと広がって、物語全体が少しちがう色に見えてくる。静かな補助線を引くように、前作の余韻を深くしてくれる一冊でした。
こんな人におすすめ
- 人間関係のほころびから事件に近づく話が好き
- 視点切り替えで読み味が変わる構成が刺さる
- 映画と小説の両方で比較して楽しみたい
リンク
- 原作『恋に至る病』:https://amzn.to/4qcYbQI
- 新刊『病に至る恋』:https://amzn.to/42yeA8c
- 映画情報:映画『恋に至る病』公式サイト
- 関連:今月のKindle Unlimited 10選(2025/10) → https://maibookroom.com/kindle-unlimited-2025-10/
注意
KU対象は定期的に入れ替わります。読む前に作品ページの最新表示をご確認ください/本記事にはアソシエイトを含みます。
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