天才ピアニスト・岬洋介が活躍する人気シリーズの待望の最新刊、『とどけチャイコフスキー』が2025年11月7日、ついに発売されます。
そこで今回は新刊発売を記念し、「岬洋介シリーズ」を総特集します。 「これから読んでみたい」「どの順番で読めばいい?」という方のために、シリーズ全作品のガイドをお届けします。
しかも今なら、シリーズの原点である『このミス』大賞受賞作『さよならドビュッシー』など、初期の主要3作品+番外編がKindle Unlimitedで読み放題になっています。 シリーズ入門にも絶好の機会ですので、ぜひ参考にしてみてください。
岬洋介シリーズとは?
まずは、本シリーズの基本的な魅力と、主人公の「岬洋介」についてご紹介します。
主人公・岬洋介
神がかったテクニックを持つ天才ピアニスト。 一見クールで穏やかに見えますが、音楽や真実に対しては一切の妥協や忖度をしない厳格さを持っています。
『さよならドビュッシー』では、火傷を負ったヒロインを導くコーチ役として登場。その鋭い観察眼と論理的思考で、ピアニストとしてだけでなく探偵役としても、関わった事件の真相に迫っていきます。
初期は理想主義者として若さと激情を帯びていた岬。シリーズを重ねるごとに現実と折り合いながら、“赦し”や“再生”といったテーマへと深化していき、『合唱 岬洋介の帰還』以降では、彼自身の過去と向き合い、芸術家から“導く者”へと進化する姿が描かれています。
シリーズの魅力と「こんな人におすすめ」
本シリーズ最大の魅力は、なんといっても演奏シーンの臨場感です。 「文字で音楽を奏でる」と評されるように、まるでコンサートホールで聴いているかのような描写力は圧巻の一言。クラシックの知識がなくても、その曲の情景や、奏者の感情が流れ込んできます。
クラシック音楽が好きな人、音楽小説が好きな人におすすめ
シリーズ第1作『さよならドビュッシー』は、第8回『このミス』大賞を受賞。審査員満場一致の傑作デビュー作であり、ミステリーとしての骨格が非常に強固です。音楽が事件の謎解きと深く結びつく構成も見事です。
読み応えのあるミステリーが読みたい人におすすめ
岬洋介が関わる人々は、火傷、難聴、貧困など、様々な逆境に立たされています。彼らが岬の指導や言葉によって、困難を乗り越え再生していく姿が、深く胸を打ちます。
単なる事件解決だけでなく、感動できる人間ドラマも読みたい人におすすめ
中山七里作品の多くは、世界観を共有しています。 岬洋介シリーズに登場した人物が、別のシリーズ(例えば、悪徳弁護士・御子柴礼司シリーズや、刑事・渡瀬&古手川シリーズ)にふらっと登場することがあるのです。
岬洋介自身も、『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』などで、御子柴礼司と共演しています。 シリーズを読み進めるほどに「あのキャラがここで!」という発見があり、作品世界全体が深く、広く繋がっていきます。岬洋介シリーズは、その「ユニバース」の入り口としても最適です。
【完全ガイド】岬洋介シリーズ 全9作「刊行順」で紹介
現在、新刊を含めて本編は全9作品が刊行されています。
- 『さよならドビュッシー』 (2010年) ★KU対象
- 『おやすみラフマニノフ』 (2010年) ★KU対象
- 『いつまでもショパン』 (2012年) ★KU対象
- 『どこかでベートーヴェン』 (2013年)
- 『もういちどベートーヴェン』 (2016年)
- 『合唱 岬洋介の帰還』 (2017年)
- 『おわかれはモーツァルト』 (2021年)
- 『いまこそガーシュウィン』 (2023年)
- 『とどけチャイコフスキー』 (2025年11月7日発売) ★New!
- 番外編・『さよならドビュッシー 前奏曲』(さよならドビュッシー前日譚の短編集)★KU対象
各作品の紹介と「音楽テーマ」
「全9作は多いな…」と思った方も、ご安心ください。 前述の通り、現在、シリーズ初期の傑作4作品がKindle Unlimitedの読み放題対象になっています。 入門に最適なこの3+1冊も含め、本編全9作品を、刊行順に、要点を絞ってご紹介します。
①『さよならドビュッシー』
②『おやすみラフマニノフ』
③『いつまでもショパン』
④『どこかでベートーヴェン』
⑤『もういちどベートーヴェン』
⑥『合唱 岬洋介の帰還』
⑦『おわかれはモーツァルト』
⑧『いまこそガーシュウィン』
⑨『とどけチャイコフスキー』 (2025年11月7日発売)
【番外編・KU対象】『さよならドビュッシー 前奏曲』
読む順番のすすめ
- 初読なら → 『さよならドビュッシー 前奏曲』→『さよならドビュッシー』→『ラフマニノフ』
- 世界観を味わうなら → 刊行順で。
- 再読で深めたい人は → 『合唱』から『モーツァルト』『ガーシュウィン』『チャイコフスキー』へ。
映画『さよならドビュッシー』(2013)
- 主演:橋本愛(香月遥 役)
- 共演:清塚信也(岬洋介 役)
- 監督:利重剛
- 音楽:清塚信也
- 原作:中山七里『さよならドビュッシー』(宝島社文庫)
映画版では、岬洋介が実際にピアノを弾く姿を清塚信也さんが演じ、演奏シーンの臨場感が圧倒的。
シリーズの“音の世界”を目と耳で味わえる、ファン必見の映像化です。
(補足)Kindle Unlimitedについて
Kindle Unlimitedは、Amazonが提供する月額制の書籍読み放題サービスです。 月額定額で、今回ご紹介した作品以外にも多くのミステリー小説や人気シリーズをまとめて楽しめるのが魅力です。
各サービスの詳細や、他のオススメ作品については、以前に書いたこちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
11月7日発売の新刊『とどけチャイコフスキー』と、岬洋介シリーズ全9作+番外編1作の完全ガイドをお届けしました。
新刊で岬洋介の「今」を追うもよし、Kindle Unlimited対象作(『さよならドビュッシー』『ラフマニノフ』『ショパン』『前奏曲』)で「原点」に触れるもよし。
「圧巻の音楽描写」と「ミステリー」が融合した傑作シリーズを、この機会にぜひ楽しんでみてください。
- この記事にはkindle unlimited対象外の作品が含まれています。また、対象状況は定期的に変わるため、ご利用前にリンク先の表示をご確認ください。
- このシリーズは現在Audibleでの配信はありませんが、2026年から順次配信予定です。詳細な配信日はAudible公式サイトで確認できます。
- この記事はAmazonアソシエイトリンクを利用しています。
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