「大正ロマン」「あやかし(怪異)」「ホラーミステリー」といったテーマがお好きな方にご紹介したい、素敵なシリーズに出会いました。
『文豪は鬼子と綴る』/嗣人
実は今回初読の作家さんでした。SNSで見かけたり、レビュー評価が非常に高いのを目にしていて、読む前から自分の中でかなりハードルが高まっていたのですが……。
読み終えた今、期待はまったく裏切られなかったと、嬉しく思っています。 そして何より嬉しいことに、このシリーズは出たばかりの新作までKindle Unlimitedで読み放題になっています。(2025/11現在)
本記事では、この『文豪は鬼子と綴る』の魅力について、少しご紹介させていただきます。
1. 『文豪は鬼子と綴る』とは?
本作は、竹書房から刊行されている大正あやかしミステリーです。 著者は『夜行堂奇譚』などでも知られる嗣人先生、イラストはホノジロトヲジ先生が担当されています。
- 舞台: 大正十年、博多。
- ジャンル: 大正あやかし事件簿/耽美ホラーミステリー
- キーワード: バディもの、民俗学、怪異譚、謎解き
舞台は、西洋文化と日本古来の文化が混じり合い、モダンな雰囲気漂う大正時代の「博多」。 その裏でうごめく「人喰い化け物」や「幽霊列車」といった怪異の謎に、二人の主人公が挑んでいきます。
こんな人におすすめ
- 大正時代の耽美×怪異が好き
- バディの成長ドラマに弱い
- 謎と雰囲気の両立がある物語が読みたい
2. 魅力的な「凸凹バディ」と世界観
本作の魅力はなんと言っても完成された世界観、魅力的なキャラクター、そして“危うい信頼”で結ばれたバディ。
香月 蓮(こうづき れん)
- 【文豪】
- 屋敷に閉じこもって暮らす、謎多き偏屈な人気作家。
- 世間知らずでマイペースですが、怪異や事件に対しては並外れた好奇心を見せます。
瀬戸 春彦(せと はるひこ)
- 【鬼子】
- くすんだ金髪と白い肌を持ち「鬼子」と蔑まれる、旧制中学の優等生。
- 頭脳明晰で少し毒舌。ひょんなことから香月の助手として、怪事件の調査を手伝います。
性格も立場も違う二人が補い合いながら唯一無二のバディとなっていく姿が、とても丁寧に描かれています。
もっと詳しくキャラクターや設定を知りたい方には、竹書房公式noteがおすすめです。登場人物・設定紹介がすごくわかりやすく画像でまとめられていました。
3. 本格的な「あやかしミステリー」の読み応え
「あやかし」や「怪異」を扱っていますが、単なる雰囲気小説ではなく、ミステリーとしての骨格がしっかりしている点も読み応えがありました。
- 巷を騒がせる「人喰い化け物」の正体は?
- 死を予言するという「歩き巫女」の姉妹の謎。
- 現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の狭間を走る「幽霊列車」とは?
民俗学的な要素が絡み合った不気味な事件を、二人がどう解き明かしていくのか。じっくりと謎解きも楽しむことができました。
4. 読む順番とKindle Unlimited情報
本シリーズは、Kindle Unlimitedで今すぐ読み始めることができます。 この順番で読むのがおすすめです。
第1作:『文豪は鬼子と綴る』
第2作:『文豪は鬼子と綴る 弐 幻想列車編』
まとめ
『文豪は鬼子と綴る』を読み終えて強く感じるのは、この世界観とバディは、絶対に映像(アニメ)で映えるという確信。
大正博多の耽美な雰囲気、人ならざる怪異の不気味さ。 そして何より、香月のマイペースな雰囲気や春彦のクールな毒舌、その掛け合いが「動いて、喋る」姿を想像するだけでワクワクしませんか?
これだけ魅力的なバディとストーリー、「アニメ化まだですか?」と言いたくなるレベルです。
絶対人気が出るはず。
また、このミステリアスな世界観はオーディオブックでじっくりと浸るのも、良いと思う…!
読み終えたあとの余韻と二人の関係の“これから”をもっと見たくなる、大正あやかしミステリー『文豪は鬼子と綴る』。この世界観、多くの人に届いてほしい。 まだ未読の方はKindle Unlimitedで読める、今この機会にぜひ手に取ってみて下さい。
本記事掲載作は2025/11時点で読み放題対象。ただし対象は定期的に入れ替わるため、必ず商品ページの表示をご確認ください。
※当記事のリンクにはAmazonアソシエイトを含みます。

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