准教授・高槻彰良の推察 徹底ガイド(1〜7巻+EX)

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目次

はじめに

大学生・深町尚哉は「人の嘘がわかる耳」を持つ。民俗学の准教授・高槻彰良に見いだされ、噂や怪異の“語り”を集めて解きほぐす調査に関わっていく。怪異は現象と解釈で成り立つ──シリーズの軸はこの視点で、尚哉の特異な感覚も“説明可能な出来事”として扱われるのが魅力。
※このシリーズは刊行順=巻数順で読めばOK。ドラマ化もされた人気作です。

今回は、今Kindle Unlimitedで読める1巻~7巻+EX1をまとめて紹介します。(2025/10/05時点)

こんな人に

  • グロ少なめ、納得の読後感を重視したい
  • バディの掛け合いが好き
  • “民俗学”の言葉を現実の出来事に当てていく過程が好き

巻ごとのガイド(ネタバレなし)

1巻『民俗学かく語りき』

准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象外(2025/10時点)

あらすじ
大学で噂となった不可解なできごとを起点に、尚哉は高槻の助手としてフィールドに出る。各話で「怪談」とされた出来事の背景を拾い直し、語り手の立場と状況を突き合わせて解釈を組み替える。尚哉の“耳”の由来と孤立の経験が示され、「嘘が聞こえる」ことをどう扱うかというテーマが走り始める。


一行レビュー:怪異を論理でほどく快感と、尚哉の孤独に触れる第1歩。


2巻『怪異は狭間に宿る』

准教授・高槻彰良の推察2 怪異は狭間に宿る (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象(2025/10時点)

あらすじ
小学校で広まるコックリさんの調査依頼、女優の幽霊相談。日常と日常の狭間に立ちのぼる“非日常”を追い、尚哉の耳に一時的な異変が起きる。能力に依存せず、証言と環境から解を組み立てる姿勢が定まる巻。


一行レビュー:能力より方法論。バディの距離が一段近づく。


3巻『呪いと祝いの語りごと』

准教授・高槻彰良の推察3 呪いと祝いの語りごと (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象(2025/10時点)

あらすじ
不幸の手紙」「図書館のマリエさん」など、“言葉が現実を形づくる”怪異に挑む。鬼神伝説の村で見つかる頭蓋骨と祀りの記憶が、祝うこと/呪うことの境界を浮かび上がらせる。幼少期の佐々倉に触れる番外も収録。


一行レビュー言葉の力が物語を動かす、シリーズの核が見える巻。


4巻『そして異界の扉がひらく』

准教授・高槻彰良の推察4 そして異界の扉がひらく (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象(2025/10時点)

あらすじ
4”にまつわる不可解な出来事、英国帰りの叔父・渉の来訪、江の島の人魚騒動……高槻の過去に接近する章が続き、幻想に救いを託す危うさを点検する。


一行レビュー:高槻の来し方が立ち上がり、バディの関係が揺さぶられる。


5巻『生者は語り死者は踊る』

准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象(2025/10時点)

あらすじ
生者の語りが、死者の“物語”を呼び戻す。尚哉の内面の焦点が合い、これまで回避してきた個人的な問いに踏み込む。シリーズの転回点。


一行レビュー:個と方法論が正面衝突する、中盤の山。


6巻『鏡がうつす影』

准教授・高槻彰良の推察6 鏡がうつす影 (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象(2025/10時点)

あらすじ
”をめぐる噂と、そこに映る自己像の問題。語りのバイアスと自己認知のズレを突き、見えたものの正しさを検証する。


一行レビュー:見える/見たいのを静かに測る一冊。


7巻『語りの底に眠るもの』

准教授・高槻彰良の推察7 語りの底に眠るもの (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象(2025/10時点)

あらすじ
埋もれた過去の“語り”を掘り当てる連作。証言が重なるほど像が滲む現場で、語られなかった側に耳を傾ける姿勢が試される。シリーズのテーマを素直に貫く巻。


一行レビュー誰の物語を採用するかという一点に戻ってくる終着点。


EX(番外編)

准教授・高槻彰良の推察EX (角川文庫)

Kindle Unlimited
対象(2025/10時点)

あらすじ
高槻研究室の日常を切り取る短編集市松人形の相談を皮切りに、尚哉の等身大の生活、難波や遠山ら周辺人物の横顔が立ち上がる。軽やかな入り口で、キャラクターの関係性が好きになる1冊。


一行レビュー:事件の合間に人となりを味わう、おやつのような番外編。

EXを挟むおすすめタイミング:

  • A)刊行順:1 → 2 → 3 → 4 → 5 → 6 → EX → 7。
  • B)2巻のあと:登場人物に慣れた直後の“息抜き”。キャラの素顔がつかみやすい。
  • C)4巻のあと(推し):高槻側の背景を少し知ったうえで読むと、日常回の余韻が深くなる。
  • D)7巻のあと:中盤を走り切った“デザート”。関係性の変化を踏まえてしみる。

先にEXだけ読んでも大きく困らないけれど、細部のニュアンスや距離感の変化が伝わりにくいので、A〜Dのどこかで挟むのをおすすめします。


まとめ

研究室、サークル、噂話。身近な場を通して、人が何を信じ、どう言い換えるかが見えてくるのがこのシリーズの面白さです。派手な見せ場より、整った道筋で現実が形を変える瞬間が快い。まず①→②で基礎をつかみ、境界が立ち上がる④、感情の温度が上がる⑤へ。静かに読者の背を押す大学ミステリです。

著者メモ

  • 澤村御影
    デビュー作:『憧れの作家は人間じゃありませんでした』
    代表作:本シリーズ『准教授・高槻彰良の推察』ほか。シリーズは実写化・コミカライズも展開。


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Kindle Unlimitedについて

この記事の作品は2025/10時点でKindle Unlimited対象ですが、入れ替わることがあります。読む前にAmazonのページでご確認ください。

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