2025年も残りわずか。年末年始の読書準備はできていますか?
今月(12月)のKindle Unlimitedのラインナップをチェックしていて、思わず二度見してしまいました。 『成瀬は天下を取りにいく』『コンビニ人間』『そして、バトンは渡された』……。
本屋大賞、芥川賞、そしてミステリー史に残るあの大どんでん返し作品まで。 「これ、本当に読み放題でいいの?」と思ってしまうような、ベストセラーや名作が勢揃いしています。
今回は、そんな豪華ラインナップの中から、絶対に外さない「読むべき10作品」を厳選してご紹介します。
(※Kindle Unlimitedの対象作品は変動する場合があります。読む前にご確認ください)
1.『成瀬は天下を取りにいく』宮島 未奈
あらすじ
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。中2の夏休み、幼馴染の成瀬あかりは突然そう宣言した。閉店が決まった西武大津店に毎日通い、地元テレビに映り込む。M-1グランプリに挑戦する……。我が道を突き進む成瀬と、それを見守る島崎。滋賀県大津市を舞台に描かれる、青春のきらめきと、何とも言えないおかしみが詰まった連作短編集。2024年本屋大賞受賞作。
こんな人におすすめ
- とにかく元気が出る、スカッとする小説が読みたい人
- 唯一無二の主人公「成瀬」の魅力にハマりたい人
- 読後感の爽やかな青春小説を探している人
一行レビュー
唯一無二の主人公・成瀬あかり。読めば必ず好きになる。
2.『平場の月』朝倉 かすみ
あらすじ
「須藤が死んだ」。小学校・中学校の同窓である安西から、青砥はその知らせを聞かされます。 離婚して地元に戻った青砥は、検査で訪れた病院の売店で、かつての同級生・須藤と再会した日のことを思い出します。50年を生き、傷や疲れを抱えて再会した二人は、これからの人生にお互いが必要であることを感じていく――。第32回山本周五郎賞受賞、大人のためのリアルな恋愛小説です。
こんな人におすすめ
- 大人の恋愛の「リアル」と「切なさ」を味わいたい人
- 心理描写が巧みな、読み応えのある小説が好きな人
- 映画化(堺雅人×井川遥)で話題の原作をチェックしたい人
一行レビュー
甘さも苦さもある、大人の恋愛の現実が胸に刺さる。
3.『四ツ谷一族の家系図』沼堂 幼太郎
あらすじ
古びた仏壇から見つかった、奇怪な文言の古文書。 出版社勤務の四ツ谷武尊は、友人である歴史学研究者・沼堂幼太郎を頼り、自らの家系図と先祖の調査を始めます。しかし、祖父は「先祖調査はやめろ」と警告し、武尊の自宅には毛虫の詰まった袋が吊るされるなど、不気味な出来事が相次ぎます。 やがて辿り着いたルーツの地・K島。そこで掘り起こされたのは、歴史から抹消された一族の真実と、島に根付く奇怪な宗教の存在でした。
こんな人におすすめ
- 「因習村」や「孤島」を舞台にした民俗学ミステリーが好きな人
- 家系図やルーツを辿る、歴史ロマンとホラーの融合に惹かれる人
- 禁忌に触れていくような、ゾクゾクする展開を楽しみたい人
一行レビュー
ページをめくるたびに、血筋の闇がこちらの心まで侵食してくる。
4.『葉桜の季節に君を想うということ』歌野 晶午
5.『コンビニ人間』村田 沙耶香
6.『そして、バトンは渡された』瀬尾 まいこ
あらすじ
幼い頃に母を亡くし、父が再婚し、その継母が再婚し……と、血の繋がらない親の間をリレーされるように育った優子。名前は4回も変わりましたが、彼女はそれぞれの親から沢山の愛情を注がれてきました。現在は料理上手な義父・森宮さんと二人暮らし。家族の形と愛を描いた、優しくて温かい物語。2019年本屋大賞受賞作。
こんな人におすすめ
- 読後に温かい気持ちになれる、優しい物語が読みたい人
- 「家族」の絆を描いた感動作が好きな人
- 悲劇的な設定なのに、カラッと明るい主人公に元気をもらいたい人
一行レビュー
人は、人に救われる。読後の多幸感がすごい。
7.『イニシエーション・ラブ』乾 くるみ
あらすじ
「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。 人数合わせの合コンで出会った、奥手な理系学生の「僕」と、歯科衛生士の「マユ」。夏の海へのドライブを経て、二人はやがて恋に落ちて……。 甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを描いた恋愛小説――と思いきや、最後から二つめのセリフ(絶対に先に読まないで!)で、物語はまったく違ったものに変貌します。
こんな人におすすめ
- 「必ず二回読みたくなる」というキャッチコピーに惹かれる人
- 甘いラブストーリーだと思って油断していたい人
- 80年代の空気感や音楽が好きな人
一行レビュー
「え、そういうこと?」と声が出る。構造系ミステリの金字塔。
8.『汚れた手をそこで拭かない』芦沢 央
あらすじ
第164回直木賞候補作。 平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家……。きっかけは、ほんの些細な秘密でした。 保身や油断、猜疑心から、気づけば取り返しのつかない場所に立ち尽くしている――。日常がぬるりと変容し、ひたひたと恐怖が忍び寄る。凶器のように研ぎ澄まされた、5編の「最恐」ミステリ短編集です。
こんな人におすすめ
- じわじわと追い詰められる心理サスペンスが好きな人
- 「イヤミス」の名手が描く、切れ味鋭い短編が読みたい人
- 日常のすぐ隣にある「転落」の恐怖を味わいたい人
一行レビュー
「人間の汚さ」を美しくも冷徹に切り取る傑作短編集。
9.『滅びの園』恒川 光太郎
あらすじ
ある日、上空に異次元の存在<未知なるもの>が出現。それに呼応して、白く有害な不定形生物<プーニー>が現れ、無尽蔵に増殖して地球を呑み込み始めます。 少女・相川聖子は、特異体質を活かして人命救助を続けていましたが、最大規模の危機に直面し、人々を救うための「最後の賭け」に出ることを決意します。着実に滅亡へと向かう世界で、いくつもの思いが交錯する、壮大で美しい幻想群像劇です。
こんな人におすすめ
- 恒川光太郎さんの描く、美しくも恐ろしい異界の雰囲気が好きな人
- 終末的な世界観と、独自の設定に惹かれる人
- 絶望の中にある救いと希望の物語を読みたい人
一行レビュー
美しくて、怖い。恒川ワールドの真骨頂。
10.『この闇と光』服部 まゆみ
まとめ
2025年12月のKindle Unlimitedは、まさに「傑作の宝庫」です。
- 『葉桜の季節に君を想うということ』や『イニシエーション・ラブ』のような必読のどんでん返しミステリー。
- 『成瀬は天下を取りにいく』や『そして、バトンは渡された』のような話題のベストセラー。
- 『平場の月』や『コンビニ人間』のような、心に深く刺さる名作。
どれから読んでも「当たり」と言えるラインナップです。 年末年始の休暇は、これら名作の世界にどっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。
試し読み・試し聴き・無料体験からどうぞ

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