映画『恋に至る病』をきっかけに、原作小説が気になっている方も多いのではないでしょうか。
原作は、斜線堂有紀さんによる小説『恋に至る病』。さらに、映画公開にあわせてスピンオフ短編集『病に至る恋』も刊行されています。
この記事では、原作小説はどれから読めばいいのか、『病に至る恋』はどんな位置づけの本なのか整理します。
原作小説はどれから読む?
読む順番は、『恋に至る病』→『病に至る恋』でOKです。
『恋に至る病』が本編。『病に至る恋』は本編の前日譚やifルート、別視点の物語を収録したスピンオフ短編集です。
そのため、まずは本編の『恋に至る病』から読むのがおすすめ。
先に本編を読んでおくと、『病に至る恋』で描かれる人物たちの選択や、もう戻れない関係性の痛みがより深く刺さります。
小説あらすじ
『恋に至る病』
150人以上の被害者を出し、日本中を震撼させる自殺教唆ゲーム『青い蝶(ブルーモルフォ)』。その主催者は、誰からも好かれる完璧な女子高生・寄河景でした。
彼女の幼なじみである宮嶺望は、善良だったはずの景がいかにして怪物へと姿を変えたのか、運命を狂わせた“最初の殺人”を回想し始めます。「世界が君を赦さなくても、僕だけは君の味方だから」と、変わりゆく彼女の異常性に気づきながらも、愛することをやめられなかった少年が辿り着く地獄を描いた、暴走する愛と悲劇の物語です。
『病に至る恋』
『病に至る恋』は、『恋に至る病』の世界を別の角度から掘り下げるスピンオフ短編集です。
景がなぜあのような存在になっていったのか。
宮嶺との関係には、別の可能性があったのか。
そして、自殺教唆ゲーム『青い蝶』に巻き込まれた人たちは何を見ていたのか。
本編だけでも物語は完結していますが、『病に至る恋』を読むと、前作の余韻がもう一段深くなります。
特に、景と宮嶺の関係性に強く惹かれた人、読後に「もっとこの世界を知りたい」と感じた人にはおすすめです。
映画版『恋に至る病』について
映画『恋に至る病』は、斜線堂有紀さんの小説『恋に至る病』を原作とした実写映画です。
原作小説を先に読んでも、映画から入っても大丈夫ですが、物語の印象は少し変わります。
映画は表情や沈黙、ふたりの距離感で見せる一方、小説は宮嶺望の視点から、寄河景という存在の危うさがじわじわ迫ってきます。
映画化メモ
- 公開:2025/10/24(金)全国公開
- W主演:長尾謙杜(宮嶺 望)× 山田杏奈(寄河 景)
- 監督:廣木隆一/脚本:加藤正人・加藤結子/主題歌:Saucy Dog「奇跡を待ってたって」
- 配給:アスミック・エース/区分:PG12
- 公式サイト:映画『恋に至る病』
映画と原作小説、どちらから触れても大丈夫?
映画から入っても、原作小説から入っても大丈夫です。
ただし、物語の受け取り方は少し変わります。
映画は、宮嶺望と寄河景の関係性を映像の表情や空気感で見せる作品。
一方で原作小説は、宮嶺の視点を通して、景という存在の異様さと、彼女を信じたい気持ちの危うさがじわじわ迫ってきます。
映画で気になった方は、原作を読むことで「なぜここまで引き返せなくなったのか」がより見えやすくなります。
反対に、原作を先に読んだ方は、映画でふたりの距離感や沈黙の描かれ方を比べて楽しめます。
こんな人におすすめ
- 人間関係のほころびから事件に近づく話が好き
- 視点切り替えで読み味が変わる構成が刺さる
- 映画と小説の両方で比較して楽しみたい
新刊の感想
前作で心に残った登場人物たちの“見えなかった時間”に、そっと光を当ててくれる一冊でした。
小さな出来事やもしもの枝分かれが積み重なるたびに、人物の輪郭見えてきます。誰かのさりげない言葉、ほんの少しの勇気不足、そのどれもが未来のかたちを変えてしまうかもしれないという感覚が、とてもリアルに伝わってきました。
読後は、愛情と執着の境い目をあらためて考え直すような気持ちになりました。前作で胸に刺さった痛みが、ここでは別の温度でじんわり広がって、物語全体が少しちがう色に見えてくる。静かな補助線を引くように、前作の余韻を深くしてくれる一冊でした。
まとめ|まずは『恋に至る病』から読むのがおすすめ
映画『恋に至る病』をきっかけに原作が気になった方は、まず本編の『恋に至る病』から読むのがおすすめです。
そのうえで、景と宮嶺の関係性や『青い蝶』の周辺をもっと知りたくなったら、スピンオフ短編集『病に至る恋』へ進む流れが自然です。
映画、小説本編、スピンオフ短編集。
それぞれ見え方が少しずつ違うので、順番に触れるほど、この物語の痛みと怖さが深く残ります。
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