2026年6月新刊ホラーミステリー先読み感想|『さかさまの』『蟲母神の娘』を読んでみた

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ホラーミステリ6月

2026年6月発売の新刊ホラーミステリーから、NetGalleyで先読みした2作品を紹介します。

今回読んだのは、木犀あこさんの『さかさまの』と、北里紗月さんの『蟲母神の娘』。

どちらも不穏な空気を持つ作品ですが、読み味はかなり違いました。

  • 『さかさまの』は、ゲーム実況と呪いが絡むオカルティックホラー寄り。
  • 『蟲母神の娘』は、警察捜査と法医学の視点で異常死の謎を追っていく、ミステリー寄りの作品として楽しめました。

この記事では、2冊をネタバレなしで紹介します。

目次

紹介する2作品

項目内容
タイトルさかさまの
著者木犀あこ
出版社マイナビ出版
レーベルMPエンタテイメント
発売日2026年6月16日予定
ジャンルオカルティックホラーミステリ
著:木犀あこ, イラスト:朱華
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項目内容
タイトル蟲母神の娘
著者北里紗月
出版社光文社
発売日2026年6月24日予定
ジャンルホラーミステリー
光文社
¥2,530 (2026/06/07 17:22時点 | Amazon調べ)

📚『さかさまの』のあらすじ

夏休み、女子高生の百々果は、親戚の住職・紫織の手伝いでオカルティストの館を訪れます。

館の奥には、供え物とともに呪言が書かれた扉があり、その中には白骨化した死体がありました。

その夜、百々果は動画サイトで奇妙なホラーゲームの実況動画を見つけます。ゲーム画面に表示された文字は、館の扉に刻まれていた呪言と同じものでした。

オカルトじみた館、ホラーゲーム、写真、呪言。
一見ばらばらに見えるものが繋がり、百々果のおぞましい七日間が始まります。

『さかさまの』感想|ゲーム実況×呪いが繋がる一気読みホラー

まず印象に残ったのは、ゲーム実況パートのリアルさです。

実況者の喋り方やテンションが自然で、「本当にこういう配信者いそう」と思える空気がありました。小説を読んでいるはずなのに、本の中でホラーゲーム実況を見ているような感覚があり、そこで一気に作品へ引き込まれます。

さらに面白かったのは、百々果の現実と実況内容が少しずつ重なっていくところです。

呪言、ホラーゲーム、写真、奇妙な建築物。一見ばらばらに見えたものの意味が見え始めたところから、物語が一気に加速していきます。「これはもしかして…?」と想像しながら読めるので、先が気になってどんどんページをめくってしまいました。

終盤は緊張感もあり、心臓バクバクで一気読みでした。呪い、奇妙な建築物、ホラーゲーム実況という要素に惹かれる人にはかなり刺さる一冊だと思います。

📚『蟲母神の娘』のあらすじ

千葉県内で、異様な連続変死事件が発生します。

被害者は、生きたまま身体の一部や内臓が溶解し、骨を露出した状態で絶命していました。

快楽犯の犯行なのか、怨恨による拷問なのか。
想像を超える遺体を前に、刑事・橘沙良は、法医学者・一条希里夏の協力を得ながら捜査を進めていきます。

その捜査線上に浮かび上がるのは、外界から隔絶された太平洋上の小島。

人の身体を内側から崩壊させる“何か”の正体を追っていく、異様な連続変死事件を描いたホラーミステリーです。

『蟲母神の娘』感想|呪いの謎を法医学で追うミステリー

『蟲母神の娘』は、公式あらすじではホラーミステリーと紹介されています。

ただ、私の読後感としては、怪異や呪いでひたすら怖がらせる作品というより、「これは本当に呪いなのか、それとも別の何かなのか」という謎を、警察捜査と法医学の視点から追っていくミステリーとして楽しめました。

被害者の状態や事件の設定はかなり強烈ですが、物語は恐怖を過剰に煽るというより、淡々と捜査が進んでいく印象です。

刑事として何を調べるのか。法医学者の視点から、遺体に何が起きていると考えられるのか。そうした捜査ものとしての面白さに、法医学の要素まで盛り込まれていて、かなり贅沢な読み味のミステリーだと感じました。

また、私はグロテスクな描写や虫の要素が少々苦手なのですが、個人的には思っていたより大丈夫でした。

設定や事件の内容は強烈でも、気持ち悪さを必要以上に引き延ばす感じではなく、異常な事件を捜査と医学の視点で追っていく読み味だったので、最後まで不安なく読み進めることができました。

一部、展開が読めるところはありましたが、閉ざされた島の不穏さと、法医学ミステリーとしての面白さが印象に残る一冊でした。

まとめ|6月新刊から先読みしたホラーミステリー2作を紹介しました

今回は、2026年6月発売の新刊ホラーミステリーから、NetGalleyで先読みした『さかさまの』と『蟲母神の娘』を紹介しました。

6月はほかにも気になる新刊ミステリーが多く、かなり豊作の月になりそうです。その中でも今回読んだ2作品は、どちらも不穏な空気を持ちながら、読み味がかなり違う作品でした。

『さかさまの』は、ゲーム実況、呪い、奇妙な建築物が繋がっていくオカルティックホラー寄りの一冊。実況パートのリアルさと、点と点が繋がってからの加速感が印象的でした。

一方の『蟲母神の娘』は、異様な連続変死事件を警察捜査と法医学の視点で追っていくミステリー寄りの作品です。ホラーらしい不穏さはありつつも、怪異で怖がらせるというより、謎を現実的に追っていく読み味が面白い作品でした。

オカルトや呪い、ゲーム実況の不気味さを楽しみたいなら『さかさまの』。
警察捜査や法医学の要素が入ったホラーミステリーを読みたいなら『蟲母神の娘』がおすすめです。

6月の新刊ミステリー・ホラー・文庫化までまとめてチェックしたい方は、あわせて6月新刊ミステリーまとめも読んでみてください。

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