「呪い」「異形の屋敷」「ゲーム実況」。
この時点でかなり惹かれていたのですが、読んでみたら期待以上でした。
木犀あこさんの『さかさまの』は、2026年6月16日発売予定のオカルティックホラーミステリです。
オカルトじみた館、白骨化した死体、ホラーゲーム実況。
一見ばらばらに見える要素がどう繋がっていくのか気になり、読み始めると止まらなくなる一冊でした。
この記事では、『さかさまの』を先読みで読了した感想を紹介します。
※本記事は、NetGalleyで提供いただいた作品を読了したうえで、ネタバレなしで感想をまとめています。
ちなみに、私がこの作品を読んでみようと思ったきっかけのひとつは、上條一輝さんの推薦コメントでした。
上條一輝さんは、ホラーアンソロジー『呪いの☒☒』にも参加されている作家さん。『深淵のテレパス』やアンソロジーで作品に惹き込まれて以来、大好きな作家さんだったので、推薦コメントを見て「これは読んでみたい」と思いました。

『さかさまの』とは
『さかさまの』は、木犀あこさんによるオカルティックホラーミステリです。
出版社はマイナビ出版。MPエンタテイメントから、2026年6月16日に発売予定です。
公式紹介では、「世界がおぞましく“歪む”、因縁と執念のオカルティックホラーミステリ」と紹介されています。
本作の大きな要素は、オカルトじみた館、呪言、白骨化した死体、そしてホラーゲーム実況。
ホラーとしての不穏さだけでなく、「これはどう繋がるの?」と先が気になるミステリとしての面白さも強い作品でした。
『さかさまの』のあらすじ
夏休み、女子高生の百々果は、親戚の住職・紫織の手伝いでオカルティストの館を訪れます。
奇妙な館の奥には、お供えとともに呪言が書かれた扉があり、その中には白骨化した死体がありました。
その夜、百々果は動画サイトで、とあるホラーゲームの実況動画を見つけます。
儀式めいたゲームを見続けるうちに、百々果は気づきます。
画面に表示されている奇妙な文字が、あの館の扉に刻まれていた呪言と同じだということに。
オカルトじみた館、ホラーゲーム、写真、呪言。
一見ばらばらに見えるものに導かれるように、百々果のおぞましい七日間が始まります。
ゲーム実況の描写がリアルで引き込まれる
まず印象に残ったのは、ゲーム実況の描写の解像度の高さです。
ただ「動画を見る」「ゲームをする」というだけではなく、実況動画ならではの空気感や、見ている側の感覚が自然に描かれていて、序盤からかなり引き込まれました。
最初は、館で起きる出来事とゲーム実況がどう繋がるのかまったく読めません。
でも、その「どこに向かっているんだろう?」という感覚がむしろ楽しくて、先が気になってどんどん読み進めてしまいました。
ゲーム実況という現代的な要素と、呪い・館・死体というオカルトホラー的な要素の組み合わせが、とても面白かったです。
点と点が繋がってからのスピード感がすごい
序盤は、不穏な要素が少しずつ積み重なっていく印象でした。
オカルティストの館、呪言、ホラーゲーム、写真。
それぞれがどう関係しているのか分からないまま進んでいくのですが、繋がりが見え始めてからのスピード感がすごいです。
「あ、そういうこと?」と思ったところから、物語が一気に加速していきます。
読みながら何度も先が気になって、続きが読みたくて仕方ありませんでした。
正直、予定を後回しにしたくなるくらい続きが気になりました。
終盤は心臓バクバクの一気読み
終盤はかなり緊張感があります。
ただ怖いだけではなく、どんどん状況が動いていくので、ページをめくる手が止まりませんでした。
「この先どうなるの?」という不安と期待がずっと続いて、最後は心臓をバクバクさせながら一気に読みました。
呪い、異形の屋敷、ホラーゲーム実況という要素に惹かれて読み始めましたが、期待以上に楽しめた一冊でした。
怖さ、不穏さ、先が気になる展開の速さ。
ホラーの空気感とミステリとしての引っ張り、その両方を楽しみたい人にはかなり刺さると思います。
まとめ|期待以上に面白いオカルティックホラーミステリ
『さかさまの』は、ゲーム実況、呪い、異形の屋敷が絡み合うオカルティックホラーミステリです。
最初は「ここからどう繋がるの?」と思っていた要素が、少しずつ繋がっていく構成がとても面白く、後半のスピード感も抜群でした。
特に終盤は、心臓がバクバクするような緊張感で一気読み。
呪い、ホラーゲーム、異形の屋敷という要素に少しでも惹かれるなら、チェックしておきたい一冊です。
2026年6月の新刊ホラー・ミステリーの中でも、かなり印象に残る作品でした。
そのほかの2026年6月発売ミステリーも、別記事でまとめています。
今月の新刊ミステリーをまとめてチェックしたい方は、こちらもあわせてどうぞ。


コメント